ゾフルーザで熱が下がらない 効かない理由を子供の実体験口コミ添付文書データから耐性菌(ウイルス)の疑い

娘がインフルエンザA型にかかり看病のために会社を休むことになりました。

話題の塩野義製薬のゾフルーザを処方されて(出されて)飲みましたが、なぜか長く熱が下がらない!

ゾフルーザは効かないじゃなのか?

 

熱が下がらない理由を専門的な臨床データや添付文書を調べた結果、ウイルス耐性菌(正しくは耐性ウイルス)のリスクがあり、成人患者では約1割、小児では2割以上の人が

でウイルスに遺伝子変異が生じ,ウイルス検出期間がむしろ延長し,有症状期間も長引くということがわかりました。

 

娘子供の実体験に基づいて、口コミや友人の体験、そして、添付文書や臨床試験結果を総合的に調べてみましたので、専門用語含めわかりやすい解説を加えてまとめたいと思います。

子供 娘(小児)のインフルエンザ治療薬ゾフルーザで熱が下がらない

娘6歳は土曜日の朝熱が出て、あれと思った夕方時には、38.2度の熱が出ました。

慌てて病院に連れて行き、診断はインフルエンザA型を告げられました。

 

2019年は大流行しているのでかからないほうが珍しいと思っていたので、やはり来たか!という感じです。

処方されたのはゾフルーザです。今年話題になっている薬です。

ゾフルーザは錠剤ですが、粉薬が出ていないので、薬局で錠剤を砕いて粉にした形でもらいました。

病院から帰ってすぐに、水とともに娘に飲ませました。

[the_ad id=”24″]

ゾフルーザは最初の写真のように一回だけ飲むだけでよくて、タミフルに比べて楽チンです。

タミフルや5日間毎日飲まないといけないですからね、薬を飲ませるのも、介護者の私たちがウイルスと接触する回数が増えますからね。

そして、これで安心と思って、過ごしました。

しかしです。

この安心は次第に、だんだんと不安になってきました。それは、子供の熱が下がらないのです。

投与日1日目の夜:39.0度

2日目の朝:38.7度 夜:38.8度

3日目の朝:38.2度 夜:38.6度

4日目の朝:37.8度 夜:37.9度

 

全然熱が下がらず、母親と父親は交代で仕事を休み看病することに。熱が下がらないので、6歳の娘は辛くてかわいそうでした。食欲もなくて。。

この状態だったので、これはゾフルーザは全然効いてないやん。と思いましたね。

期待の新薬でテレビでもニュースでも話題で期待していたのに!

こんなのだったらタミフルをお願いしますって言えばよかったと思ってしまいました。仕事を休んで両親ともに看病した一週間はヘトヘトです。

ゾフルーザの口コミを身近な人の話やSNSでチェック

子供のインフルエンザが治り会社に出勤したのですが、一週間前に上司もインフルエンザにかかりゾフルーザを投与されていたようです。

そこで、娘の熱が下がらなかったんですよね。と雑談をしたところ、なんと偶然にも上司も同じだったとのこと。あれ?もしかしたら、ゾフルーザはマスメディアの報道先行しすぎてる?効き目は一緒じゃないかって疑念を持つようになりました。

 

男性
ゾフルーザ飲んでも8日間も平熱にならんかった。 耐性ウイルス出来たんかな?
女性
親父がインフルでゾフルーザ飲んだらしいが24時間経っても熱が下がらないらしく。
男性
ゾフルーザ処方されたのに、全然熱が下がらない。。ずっと38℃後半をキープ。。解熱剤が足りなくなって追加で処方してもらうことに。。。。 膝の関節がずっと痛いし。。。 いつになったら快方に向かうのやら。。。痛いよー(>_<)
女性
私の知り合いも同じこと言ってましたよ!「ゾフルーザじゃすぐに熱が下がらない、タミフルの方が良く効いた」って。

 

少しツイッターで調べたらわんさか熱が下がらないというコメントがとっても多かったです。

[the_ad id=”24″]

ゾフルーザは期待された新薬

ゾフルーザは2018年3月に発売された新薬です。

最大の特徴は、1回の服用で効果が期待できる点です。

薬の作用も違います。これまでの治療薬は、ウイルスが細胞の外に拡散するのを防ぐ効果があるとされていますが、ゾフルーザはウイルスそのものの増殖を抑える。

これまでの治療薬は、タミフル、リレンザ、イナビル、ラピアクタでした。タミフルが口からのむ経口剤、リレンザとイナビルは吸い込む吸入剤、ラピアクタは点滴です。

ある病院のインフルエンザ薬の使い方方針

ゾフルーザはメカニズムが違うので、これは期待されましたよね。

細胞の奥に入り込んで、ウイルスそのもののを抑えてしまう。

他のタミフル、リレンザ、イナビル、ラピアクタは、細胞の外から効く。

[the_ad id=”24″]

細胞の中に入り込むということは、細胞の中での増殖を早めに抑えてくれるので、ウイルスが増えずらいということですね。

マスコミで騒がれたのは、ここがポイントです。

 

カンブリア宮殿でゾフルーザの特集をやっていましたが、投与された患者さん大人子供とも、次の日はすぐ熱が下がっていました。

なんか、ゾフルーザがめちゃんこ効くような印象を持ちましたね。タミフルなどの“旧薬”は、効果があると“されている”に過ぎないが、ゾフルーザは“ちゃんと効く!”と言っているようにも聞こえてくる。

 

今思うと、これは脚色しすぎでしょ、と思います。タミフルだって、リレンザだって、すぐ熱が下がる人もいれば、下がらない人もいる。

これと同じようにゾフルーザも両者の場合がありますよって、少しでもいいから説明して欲しいです。

 

塩野義製薬関係者も、この番組はあらかじめ見て確認しているはず。少しキャプションを入れるなどした方がいいと思います。あんな風に紹介されたら、そりゃすぐ効くぞとしか思えないですから。患者さんたちに期待させといて、裏切られたと思う人は多くなると思ったのは私だけじゃないでしょう。

[the_ad id=”24″]

ゾフルーザが効かない理由を臨床データや添付文書から調べてみた

熱が下がらないということは効いていないということですよね。

ゾフルーザはマスコミが騒ぎすぎているだけで、ちゃんと公式な客観的なデータを見て自分で確認しよう、とても気になりましたので、調べてみました。

確認したのは、添付文書、インタビューフォーム、専門家が解説したサイトです。

ゾフルーザがいいと評判になっている事実データ

ウイルスを排出しなくなるまでに掛かる時間は、「タミフル:72時間」「ゾフルーザ:24時間」

ウイルス検出期間中央値はゾフルーザ®群が24時間であり,タミフル®群(72時間),プラセボ群(96時間)よりも有意に短縮していた.有害事象はゾフルーザ®群4.4%,タミフル®群8.4%,プラセボ群3.9%

簡単に説明すると

ゾフルーザの素晴らしさはこのウイルスを排出する時間が約3分の1。

 

ウイルスを排出する時間が短くなれば、人に移してしまう危険性が大幅に下がるということですね。

ものすごく強力な感染力があるインフルエンザで、感染確率を下げるというは、とっても魅力的です。

このポイントが、厚生労働省が去年あっという間に迅速承認を許可した理由だとわかりました。

[the_ad id=”24″]

娘の実体験口コミ添付文書データから耐性菌(耐性ウイルス)の疑いが!

しかし、ゾフルーザの欠点も見つかりました。

それは

どうやら、ゾフルーザは効かない耐性菌(正確には耐性ウイルス)が出てくる可能性が報告されています。

耐性ウイルスとは、薬が効かないウイルスということです。

 

ゾフルーザは従来のインフルエンザ治療薬より耐性ウイルスが生まれやすいことは、臨床試験の段階から指摘されていました。

臨床試験では、服用した成人の9.7%、小児の23.4%で耐性ウイルスが確認されています!なんと。

 

耐性ウイルスの話って、抗生物質の世界は対応されている部分です。効かない菌が増えすぎるので、業界全体で最低限の使用にしようと決められています。

風邪などの軽い病気の時はあまり出されなくなったでしょ。

それと同じで、効かないウイルスってのがあるので、これは使うのは考えないといけないという位置にある薬っぽいです。

[the_ad id=”24″]

その証拠に、国立感染症研究所は、ゾフルーザを服用した患者から薬が効きにくい耐性ウイルスが確認された、と発表しています。

平たく言えば、ゾフルーザの効かない遺伝子を持ったインフルエンザウイルスが見つかった、ということ

多用すると、次のシーズンには効かなくなる恐れがあるわけです。

 

でもそれだけじゃなくて、大事なのは次の部分です。

ゾフルーザ投与成人患者の約1割(小児では2割以上)でウイルスに遺伝子変異が生じ,ウイルス検出期間がむしろ延長し,有症状期間も長引く

つまり、効かない人の場合は、他の薬よりも長くウイルスをたくさん持った状態の時間が長い!

ヒョエーーーーー

 

おい、長引いてどうすんだよ!

みんなこんな可能性があるなんて知らずに、話題の薬だと喜んで飲んでいるのに、大事なことをちゃんと説明してよ!

もう一つ、マスコミや変に話題になりすぎて、正確に国民に伝わっていない事実があります。それは。

ゾフルーザは有症状期間を1日ほど短縮させる効果があるが,タミフルとは差がほぼないに等しい

「ゾフルーザは有症状期間を1日ほど短縮させる効果があるが,タミフル®とは差がほぼないに等しい」

きちんと説明すると、早く治るわけではない。

臨床試験データでは、タミフルとほぼ同じ結果なのです。

優位性があるのではなく、同じです。

 

さぞかし、タミフルよりも効くというイメージで伝わっていますよね。実際は、ゾフルーザを飲んだ患者さん自身はタミフルと同じなんですよね。

[the_ad id=”24″]

ゾフルーザに関する客観的データを見ての捉え方まとめ

ゾフルーザは感染する確率を下げる →    社会的な意味では素晴らしい

でも、患者さん本人の効果は他と同じ。場合によっては、長引く可能性がある。

 

ちゃんと、丁寧に書くと

(1)ゾフルーザは有症状期間を1日ほど短縮させる効果があるが,タミフル®とは差がほぼないに等しい.
(2)ゾフルーザはウイルス検出期間をタミフル®やプラセボよりも2~3日短縮する.
(3)ゾフルーザ投与成人患者の約1割(小児では2割以上)でウイルスに遺伝子変異が生じ,ウイルス検出期間がむしろ延長し,有症状期間も長引く

 

もちろん、私自身今回 “ゾフルーザはダメだ”!みんな使っちゃダメよというつもりはありません。

ちゃんと、上に書いたようなことを知った上で、薬をもらいたいです。ということです。

インフルエンザ。

この先もずっと付き合っていくべきものです。いい薬を正しい知識で使って飲んで治したいですね。マスコミさん、ちゃんとしてよ!

おすすめ記事:インフルエンザ予防には、歯磨きが効果抜群!